次世代スーパーマーケット”TRIAL”の挑戦(1/3)
2019.02.12
- 「モノが売れない時代」の閉塞感を打ち破るべく、AIの導入によって躍進するスーパーマーケットが誕生しました。
最新鋭のIT機器で消費者の心をわしづかみにする次世代型スーパーマーケットをレポート。
流通の最前線を熱くサイエンスします。
スーパーマーケット受難の時代
「モノが良ければ売れる時代は終わった」「ヒット商品の寿命は極端に短命化した」
そんな嘆き声がメーカーや小売業者に長く定着しています。人口減少に伴って購買力が減少する中、新形態の小売業(ネット流通やドラッグストアなど)の台頭により競争相手が多様化したことで、小売業にとって「モノを売ることが難しい時代」が長く続き、業界全体が疲弊し続けている状況は誰もが知るところです。
この構造的な不況はスーパーマーケットも例外ではありません。バブル崩壊以降、スーパーマーケットは「供給過剰の経済環境」という荒波の中を漂い続けています。一方、消費者は過酷なデフレ経済の環境下でリストラや所得減少などのプレッシャーと戦い続けた結果、「本当に欲しいものだけ」を自ら選び出して購入する習慣を身につけました。いつしか市場は完全に消費者先導型となり、スーパーは「売っていく」よりも、お客様に買ってもらう「待ちの商売」に切り替えざるを得なくなったのです。
様々な要因が複合的に絡み合った結果、「消費者の気持ち次第でモノが売れる時代」が到来。優位に立った消費者の嗜好が複雑に多様化したことで、メーカーやスーパーはますます混迷を続けています。
スーパーマーケットの重すぎる課題
続々と登場する新商品のライフサイクルが短くなり続けることで商品の仕入れはいっそう難しくなり、スーパーは消費者のニーズをとらえて商品を選定するために様々な手段を講じていますが、その多くは苦戦を強いられているようです。
- POSレジやポイントカードを導入し、顧客の購入データを収集
⇒スーパーの分析力・解析力が万全でないためにきちんと顧客ニーズを把握できない。
- ベテラン社員の「職人的な勘」に依存
⇒根拠に裏付けがなく、汎用化もできないので属人化が進行。しかも、従業員の高齢化や労働単価の上昇で人材自体が不足しており人が育たない。
- 仕入れ商品の選定をメーカーや卸業者に任せきる
⇒選定基準が乏しい上に、スーパーにノウハウが蓄積できない。
いつの間にか、「売れる商品」を適時に供給することが不得手になってしまったスーパーは、お客様のニーズを後から追いかけていくだけの存在になり、お客様の気分に左右されながら仕入れる商品数をいたずらに増やしてしまいました。もはや、これまでのノウハウやモノサシでは通用しません。スーパーマーケットは新しいマネジメント体制を整え、消費者の心理に迫らなければ生き残ってはいけないのです。
(次回に続く)
九州福岡に次世代スーパーマーケットが登場!!
小売の世界に革命を起こす!!
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