【朗報】ラジオが“無欲化”や“無関心化”を解消⇒音声情報でモノは売れる!

2019.04.02

TBSラジオは、「音声メディアの可能性を探求し、その成果を社会に還元すること」を目的とした研究所『Screenless Media Lab.』を設立する。ラボは、聴覚情報の重要性を検証し、実生活のサービスなどへの活用も目指すものだが、「全ての情報を音声で受け取る」ことを目指すのではなく「視覚偏重化している日常を見直す」という意味から、名称を“オーディオメディアラボ”ではなく“スクリーンレスメディアラボ”にした。
所長に就任する堀内進之介の著書『AIアシスタントのコア・コンセプト』に出会ったTBSラジオの三村孝成社長が、著作の中の「音声は購買意欲が芽生える前の“意欲前領域”にアプローチでき、意欲そのものを芽生えさせる」との内容に触れ、「音声メディアのラジオ局が音頭をとって、音声の機能的役割を科学的に分析、体系化するとともに、音声メディアの役割と責任を果たしていかなければいけない」との考えを示し、設立に至ったもの。
背景としては、聴覚情報よりも視覚情報が優位とされ過ぎたことで、「知る」ことは増えても「分かる(情報を整理して理解する)」までには至らず、「意欲する(行動を起こすことなど)」にとは切り離された“無欲化”や“無関心化”につながってきたという先進諸国の状況があり、情報過多の状況によって「効率的な選択」はむしろ不可能になり、結果的に製品/サービスへの執着が薄れたことへの憂慮がある。
TBSラジオと協力することで、これまでメソッドとして確立されていなかった番組制作現場での経験則などを改めて科学的目線で体系化するなど、専門家の力を駆使して音声情報の取り扱い方、効果などを見出していく。研究の成果は、論文など学術的な発表や書籍などの出版と、他社連携などビジネス活用の両方を見込んでおり、当初は学術分野での成果を中心に展開予定。
音声広告の価値については、「無欲化、無関心化が進む中で、音声情報や聴覚情報が広告的に必要になっており、広告主は意欲前領域にどうアプローチするかを既に考えている。ラジオに限らず、聴覚/音声情報をどう使うかは、広告主の今後の最大のテーマ」としている。
(AV Watch『TBSラジオが“スクリーンレスメディア”研究所設立。音声の活用促進へ』2019年3月29日)

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