【驚愕】トヨタやホンダの遺伝子を持つ囲碁AI!?
2019.04.30
日本棋院の大橋拓文六段によれば、2015年に登場したGoogleの囲碁AI『AlphaGo』(深層学習を活用)は、人工知能の世界にブレークスルーを起こしたのみならず、囲碁の世界をガラリと激変させた。その後、囲碁AIは様々な国で爆発的に進化し、若い世代の棋士にとってはAIを使った対局学習が普通になりつつあり、人とAIが「人機一体」で戦う時代が到来した。
世界的なIT企業(GoogleやFacebook、Tencentなど)が囲碁AIの開発を進める現代において、AI開発事業と囲碁棋士の育成を手掛けるグロービスが、国産の囲碁AI『AQ』をベースにした『GLOBIS-AQZ』で世界一を目指すプロジェクトを発表。グロービズによれば、囲碁AIの開発は、トヨタやホンダが参戦して世界企業と激しくしのぎを削ることで様々なイノベーションを生んだF1開発に匹敵すると言う。
現在、『GLOBIS-AQZ』は、2018年の世界大会「World AI Go Open」で準優勝した囲碁AI『AQ』をベースに開発を進められている。
『AQ』のレーティング(対局結果で定められる実力の評価値)は現時点で3650程度(中国の『絶芸』は4800、アメリカの『AlphaGo Zero(AlphaGoの最新版)』は5200ほど)だが、世界一を目指すために「マルチエージェント学習」を選択している。自律的に学習行動を繰り返す「エージェント」を複数置いて行うマルチエージェント学習によって、対局結果の悪いエージェントは破棄し、強いエージェントを分化させていくことで、強化学習の効率と速度を上げていく。
『GLOBIS-AQZ』は、2019年8月に中国山東省で開催される「2019 中信証券杯 第3回世界電脳囲碁オープン戦」で優勝を目指す予定だ。
(ITmedia『国産の囲碁AIは、3カ月以内に“世界の壁”を破れるか? 開発者や棋士が結集、「GLOBIS-AQZ」の挑戦』2019年04月25日)
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