呑み屋のオヤジいわく「最近、銀行の態度が変わったんだが…」「それ、SNSとAIが原因だから!」
2019.06.10
銀行のAIが融資先のSNSまで監視する日が近い将来やってくる
銀行のチャットボット導入や、印鑑を使わずに口座開設や引き出しができるペーパーレス支店の登場など、金融機関でのAI化の波は目に見えるところでも着々と進んでいるが、それ以外にも、AIがSNS上での若者やお客さんの“つぶやき”を解析して、取引先に関わるマイナス要素などの注意すべき情報を抽出してリスク要因を報告するようになるとの可能性も挙げられている。
例えば、銀行からの融資を受けて開店した飲食店に関するSNS上の書き込み(「酒は安いけどオッサン店員が無愛想で感じ悪い」「お客はアンチ巨人ばかり」など)を、その銀行のAIが察知し解析することで、経営にマイナスと判断すれば、“信用スコア”(信用力のポイント)を下げるというもの。
銀行にとっては、貸出先のリスクをいち早く察知できるメリットがある。
一方、借り手はサービスに一切の手を抜くことが許されなくなり、ユーザーの評判に左右されるプレッシャーにさらされることになる上に、借金返済が厳しくなったり借入金額を縮小されたりするなどのデメリットも考えられる。
この未来をポジティブに考えるならば、AIの監視の目がSNSでの“つぶやき”にまで向けられることによって、良質な店はサービスが向上し、信用スコアが上がることで貸出金利が安くなることがあり得る反面、質が悪い借り手は滅びる時代が到来することになる。
また、顧客の預金口座においてもAIの目によって、月ごとに入出金データがチェックされ、入金売上金額の推移・取引先からの振り込み状況・引き出し額の変化などが丸裸になるだろう。
それらの情報がデータとして蓄積されるため、信用リスク評価の格付けも月ごとに変化し、中小の社長や商店主は、“針のムシロ”に立たされる。
経営状況が常時把握され、粉飾決算なども露呈してしまうため、経営が順調な会社ほど健全性をアピールでき、評価が上がれば融資枠が増える可能性も。
やはり、いい借り手と悪い借り手が選別されることになる。
銀行側は安心できるわけだが、銀行側にも思わぬデメリットが!?(答えは記事で確認のこと!)
(日刊ゲンダイ『銀行のAIが融資先のSNSまで監視する日が近い将来やってくる』2019年6月8日)
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