【祝250年】ベートーベンはAI倫理における運命的英雄!

2019.06.17

AI時代の生き方指南


なぜかAI倫理はベートーベンに注目する!

ミュンヘン工科大学TUM-AI倫理研究センター設立決定直後の最も早い時期から様々なレベルで協力を推進きた東京大学にTUMがリクエストしたことは、2020年に「ベートーベン生誕250年記念行事を国際協力で行いたい」というものだった。
ミュンヘン工大AI倫理研究センタ―がベートーベンに注目する第一の理由は、ベートーベンが変革期を生き、非常に鋭敏な社会意識を持っていたことにある。

「古典派」の時代が終わりを告げていた時代(リアルな意味での「変革」の時期)を生きたベートーベンの作品には、自分自身の仕事の特質を独自に深め、際立たせることで音楽家として生き残っていかなければならなかった「変革期の芸術家」としての生きざまが如実に反映している。

産業革命、市民革命期の社会、経済、職業とその存立メカニズムを検討する際にベートーベンを例にとることは、様々な可能性と意義がある。

また、自分の作品のスピードを示すのに、メトロノーム・テンポを明記した最初の世代の音楽家であるベートーベンは、人間をマシンが駆動することで従来の人間的な観点で考えているだけではできなかった領域に人間の能力が伸びていったことをイメージさせる。そして、日々聴覚世界が失われていったベートーベンは、ありとあらゆる方法・イノベーションを駆使して、聴覚世界の回復あるいは新たな世界の獲得に全身全霊の努力を傾けた。

ベートーベンが直面した状況を2020年代の世界や日本になぞらえて考えてみると、少子高齢化やハンディキャップの問題、AIの社会普及で収入の道が断たれる人の増加などの問題を直視して考えるべきAI倫理がベートーベンに照らして考えられる。

(JBpress『AI時代の生き方指南、生誕250年のベートーベン ドイツのAI倫理はなぜ彼に注目するか、欧州と米国の温度差』2019年6月14日)

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