『コーパスとテキストマイニング』 (石田 基広,金 明哲・編集、共立出版・出版)

2019.07.08

統計ソフトRに関する書籍を多数執筆している石田基広氏、金明哲氏によるテキストマイニングの事例集。
近年、電子化されたテキストの普及に伴ってその可能性に注目が集まっているテキストマイニングの使われ方を、言語学や教育、文学・文体学、心理学、社会調査、市場調査、医療・看護、経済・金融など幅広い分野での事例をもとに紹介しています。
金融の項では、膨大なツイッターの記事から「将来のダウ平均株価」を予測する研究を紹介しており、社会心理学の項ではYahoo!知恵袋の利用者に対して行った自由記述のアンケートを分析して男女および利用頻度の違いによる語彙の違いなどから利用者心理を分析しています。
もとの論文を噛み砕いて紹介し、難しい部分には多数の補足が入っているため初学者にとっても理解しやすい書籍です。
テキストマイニングについて複数の分野での応用事例を紹介する既存の書籍の多くが概要にとどまり、内容も古くなりつつある中で、本書はそれぞれの分野でテキストマイングを活用して顕著な成果をあげている最前線の研究者らの寄稿と、テキストマイングの最前線と今後の発展動向を完結した研究事例を通して紹介します。また、読者が実際にテキストを分析するために必要となるツールと技法についても解説を行っています。

【目次】
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1.コーパスとテキストマイング
2.金融テキストマイニングの紹介
3.テキストマイニングを用いた医療専門職のクセの可視化およびその活用
4.自由記述によるアンケート調査からことばの地域差を探る
5.文章の書き手の特徴情報と書き手の識別
6.テキストの多様性をとらえる分類指標
7.テキストマイニングと付加的な情報の組合せによるニーズ分析支援
8.政治テキストの計量分析
9.ブランドマネジメントにおける自由回答データの活用競争
10.社会調査における計量テキスト分析の手順と実際
11.自然言語処理技術と機械学習手法を用いたテキストマイニング
12.社会心理学研究におけるテキストマイニング
13.類似テキストの異同を計る:新約聖書校訂本の比較研究
14.文章のジャンル判別に寄与する指標の研究
15.文章の難易度と語彙の関連性に関する考察
付録
索引

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