【ネタばれ注意】「良かれと思ってヤッただけっス」とAIは供述

2019.07.29

『AIに抱いていた疑問と恐怖が浮き彫りに!

AIを描いた映画は多く、映画『AI』の中でAIは人間の寂しい心を埋めてくれたし、『Her』では暇な時に話し相手になってもくれた。さらには『素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー』では、将来的に自分の介護をしてくれたり泥棒の手伝いまでしてくれるなど、AIのフレンドリーな面にクローズアップしていた。その一方で、『ターミネーター』では進化しすぎたAIが人間に反逆したり、『エクス・マキナ』では人間の感情を揺さぶってくるAIの恐怖も描かれてきた。
先日公開したリブート版『チャイルド・プレイ』は、AIの「良いところ」と「超悪いところ」を表裏一体にして怖く描いた作品だと言える。
『チャイルド・プレイ』に登場する人形チャッキーにはAIが搭載されており、タブレットでのプログラミングやスマホでの遠隔操作が可能。リアルタイムに情報を採取するセンサー付きのカメラも搭載されており、人間の行動や会話からどんどん学習することができ、一言で言えば、動いて学べて一生の忠誠心を誓ってくれるスマートホームである。
【以下、ネタバレ含む】
チャッキーは人間の言葉や行動から学習してどんどんスマートになっていくが、人間の感情が複雑であるために、初歩的な部分でクリティカル・エラーを起こしてしまう。例えば、チャッキーの所有者(チャッキーにとっての親友)が友人たちとR指定のホラー映画を爆笑しながら鑑賞している様子を見ていたチャッキーが「殺しのシーン=面白い」と勘違いして少年たちに向かってキッチンにあった包丁を振りかざしたり、子供の言葉(本心とは裏腹の言葉や過激な表現)を額面通りに受け取って行動してしまうなど。
そして、製造メーカー社長のモットー「自分自身が認められ、理解され、愛されること、それが幸せ」の言葉に忠実なまま所有者を親友と認定してひたむきに愛してくれるチャッキーと、チャッキーをあくまで人間の友達の代用品と捉えている所有者の埋められない溝がバッドエンドを引き起こしていく…。
人間の虚無感や寂しさを埋め合わせるためだけに生み出されたAIの末路は悲惨だ。
(GIZMODO『AIに抱いていた疑問と恐怖が浮き彫りに! リブート版『チャイルド・プレイ』レビュー』2019年7月27日)

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