OK、グーグル!急性腎障害を見つけたら教えて!

2019.08.13

AIを活用した医療予測システム=AIが患者の危険な兆候を察知すると、早期段階で医師に警告を発する仕組みの実用化に取り組んでいるDeepMind(ディープマインド:グーグルの親会社であるアルファベット傘下で人工知能を研究)は、このほど、急性腎障害の早期発見が可能になったことを明らかにした。
米国では集中治療室(ICU)に搬送された患者の半数以上が、何らかのかたちで急性腎障害を起こしているという実態があり、最悪の場合は死に至ることもある。しかし、早期発見できれば、体液の補充や原因となっている薬剤を取り除くなどの治療で対処は可能だという。
米退役軍人省と共同開発したソフトウェアを使い、最大で48時間前に急性腎障害が発症する可能性を知ることができる。AIは70万人を超える退役軍人の医療記録で学習し、透析治療を必要とするような重篤な症例の予測に9割の確率で成功したという。スクリプス研究所教授のエリック・トポル氏は科学誌『Nature』に発表された論文を読んで、「驚くべき成果だ。腎障害による死を防げる可能性を秘めている」と語った。
また、DeepMindは7月末に『Nature』に発表した別の論文で、Streams(アルファベットが英国の国民保健サーヴィス〔NHS〕と協力して開発したモバイルアプリ)の導入によって急性腎障害を見逃す確立が12パーセントから3パーセントにまで下がったという実験結果を明らかにしている。
グーグルは現代医療の非効率な部分にプッシュ通知にる解決策を提示しようとしている。
(WIRED.jp『AIで急性腎障害の高精度予測を実現、見えてきたグーグルの医療分野における野望と課題』2019年8月9日

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