【悲報】嗅覚の無いAIがつくった香水に人気投票で敗れ、調香師のメンツ丸つぶれか…。

2019.08.19

AIが作った香水、ブラジルで発売


米IBMリサーチ社と、フレグランスメーカーのSymrise社の合同プロジェクトとして香水を作るAI「Philyra」を開発し、AIが作った香水がブラジルで発売されたことをドイツの放送局Deutsche Welleが報じた。
…とは言っても、AIに嗅覚があるわけではないので、AIが香水を嗅ぎ分けたわけではなく、これまでの香水の配合データなどを基に様々な成分の配合パターンをAIがレコメンドし、それをベースに調香師が配合を調整したというもの。
Symrise社は、調香師が約1300もある香りの元(花や苔、スパイス、フルーツのほか、人工的に作られた香りの元など)を組み合わせてつくった170万件もの香りのレシピのデータベースを所有しており、これをAIに読み込ませた。また、どの香水がどういった年齢、性別、国籍のグループに購入されてきたかというデータもインプットし、それをディープラーニングで学習させた。
今回はブラジルのバレンタインデー(6月12日)に若者向けの香水を発売する目的で、既存のものにないような配合レシピをAIに提案させると同時に、新製品に対する消費者の反応も予測させた。
Symrise社は、(1)AIの提案を参考にしながらも調香師が配合した香水(2)AIの提案通りに配合したものを調香師が少し調整した香水(3)AIの提案通りに配合した香水の3つの製品を開発したが、ユーザーグループに3つの香水を試してもらったところ、AIの提案通りに配合した香水が最も人気が高かったという。
成功体験をベースに同じようなことばかりする傾向にある人間と違い、AIは人間が思いも寄らないような突拍子もない提案をすることがあり、AI自身に嗅覚はなくとも過去のデータを使って今までにない製品を作ることができたのだと言える。
(ニューズウィーク『AIが作った香水、ブラジルで発売』2019年08月15日)

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