『本当は、ずっと愚かで、はるかに使えるAI-近未来 人工知能ロードマップ-』(山田 誠二・著、日刊工業新聞社・出版)
2019.08.26

日本のAI研究の第一人者である著者が2020年代~2040年代ごろまでのAIの社会への浸透の具合を予測し、AI込みの未来社会を大胆に予測する読み物。AIに関する様々な誤解を解きほぐし、等身大の姿を浮かび上がらせるとともに、AIを受容するために社会に求められる要件を明らかにする。 本書では、AIの仕組みやアルゴリズム、プログラムについてはほとんど説明しておらず、「AIは単なるプログラムである」「AIは使えるツールである」「AIの知能は2歳児のそれ」などのごくごく初歩的で当たり前のたとえ話や理解を助けるエピソードによって、これからのAIが自身の生活や人生にどのように影響するか考えるきっかけにしてもらえることを期待する。長きに渡ってAIとその関連分野を研究してきた研究者であり大学教授でもある筆者ならではのAI論を提供する。【目次】 第1章 そろそろ等身大のAIの話をしよう 1・1 AIは人間になれるのか 1・2 AIはなぜだまされるのか 1・3 なぜシンギュラリティは起こらないのか 1・4 第3次AIブームはなぜ起こったか 1・5 機械学習だけがAIではない 1・6 AIの得意なこと、苦手なこと 《コラム》AI研究者の仕事術 第2章 私たちはAIに何を期待しているのか 2・1 「AIが仕事を奪う」という大きな誤解 2・2 実は、クリエーターの仕事こそAIに代替される⁉ 2・3 AIは非常に使える「ツール」だ ―弱いAIバンザイ! 2・4 ディープラーニングは仕組みが分からないブラックボックスだ 2・5 イノベーションは、医療・ヘルスケアから始まる 《コラム》研究者は信念を持とう 第3章 AIを学ぶ、AIに教わる 3・1 AI家庭教師〈アダプティブ・ラーニング〉による教育のカスタマイズ 3・2 本当に子供たちに必要なプログラミング教育とは 3・3 教育→就職→再教育→再就職 ― リカレント教育はAIに任せろ 3・4 圧倒的に不足するAI人材をどうやって増やすか 3・5 就活・昇進に勝つAIリテラシー 《コラム》はたらくおじさん「学会会長」 第4章 あらゆる現場で仕事につくAI 4・1 IoT+AI=インダストリー4・0&精密農業 4・2 AIは自動運転よりもMaaSとの相性が良い 4・3 RPAにAIを組み込むとどうなるか 4・4 自分の仕事は、自分でAI化しよう 4・5 AIでブロックチェーンの巨大データベースを活用する 《コラム》ヒューマノイドロボットの使い道 第5章 AIと生きる未来シナリオ 5・1 AI同僚やAI部下が当たり前の職場になる 5・2 AI社会のダークサイドも直視しよう 5・3 XAI(説明可能なAI)でブラックボックスを許さない 5・4 HAI ―進化する人とAIのインタフェイス 5・5 近未来、どんなAI技術がイノベーションの引き金になるか 《コラム》AI研究者的「AI映画評」 |
関連記事
TAG CLOUDS
TOPICS
-
手書き文字の答案をAIが採点⇒ワイの達筆についてこれるものなら…
大量の“手書き答案”をAIが98%の精度で読み取る! 小学校の新学習指導要領全面実施(2020年4月から)に向け、テクノロジーで教育にイノベーションを起こす「EdTech(エドテック)」領域を手がける企業の取り組み本格化が見込まれる。(「EdTech」は、EducationとTechnologyを組み合わせた言葉) 新学習指導要領では小学5・6年生を対象にプログラミング教育が導入されるため、文部科学省、総務省、経済産業省が、機運醸成を目指し、この9月を『未来の学び プログラミング……
2019.08.26
-
【ファッショントレンド】オーダースーツにAIソムリエ!?乗り遅れるな、おじさん
AIがお客の警戒を解く 高島屋がオーダースーツ売り場で人工知能導入の背景 高島屋、一部店舗で展開する紳士服のオーダーサロン『タカシマヤ スタイルオーダー サロン』で、人工知能(AI)を活用した接客ツール『感性AIソムリエ』を常設展開する。『タカシマヤ スタイルオーダー サロン』は高島屋が2017年から紳士服のパターンオーダーを提案するスタイルのサロンで、都市部の5店舗で展開している。 団塊世代の退職ラッシュや、職場のカジュアル化などでスーツ需要が減りつつあることに伴い、現在のス……
2019.08.26
-
【介護革命】ケアマネージャーのケアプランをAIが支援
人工知能で介護は変わるか。 福祉プラットフォームを展開する福祉ベンチャーのウェルモは、11.7億円の資金調達(シリーズB)を実施した。これで、同社が実施した資金調達の累計額は約17億円に達する。出資した主な企業は、あいおいニッセイ同和損保、アカツキ、グローバルキッズCOMPANY、コニカミノルタ、eumo、LINE Venturesなど。 ウェルモは、介護サービスプラットフォーム「MILMO」や人工知能を活用したケアプラン作成支援の「ケアプランアシスタント」、障害児童支援・教育を……
2019.08.26